2024/12/12 更新

写真a

タナカ トモカズ
田中 智一
Tomokazu Tanaka

学位

  • 博士(工学)   論文 ( 1995年12月   名古屋大学 )

研究キーワード

  • Material analysis

  • Environmental analysis

  • 材料分析

  • 環境分析

研究分野

  • ナノテク・材料 / 分析化学

  • ナノテク・材料 / グリーンサステイナブルケミストリー、環境化学

学歴

  • 立命館大学   理工学部   化学科   卒業

    1975年4月 - 1979年3月

経歴

  • 名古屋大学   工学部   職員(技術系)

    1979年4月 - 1990年12月

  • 名古屋大学   工学部   助手

    1991年1月 - 1996年3月

  • 名古屋大学   工学研究科   助手

    1996年4月 - 2003年3月

  • 福井工業大学   工学部 環境・生命未来工学科   助教授

    2003年4月 - 2007年3月

  • 福井工業大学   環境生命化学科   教授

    2009年4月 - 2015年3月

  • 福井工業大学   大学院工学研究科社会システム学専攻博士後期課程   教授

    2012年4月 - 現在

  • 福井工業大学   大学院工学研究科応用理工学専攻博士前期課程   教授

    2012年4月 - 現在

  • 福井工業大学   環境情報学部長

    2015年4月 - 2016年3月

  • 福井工業大学   環境情報学部 環境食品応用化学科   教授

    2015年4月 - 現在

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所属学協会

  • 日本分光学会

  • 日本分析化学会

    1985年9月 - 現在

  • 日本鉄鋼協会

    1997年1月 - 現在

  • 日本化学会

    2000年12月 - 現在

委員歴

  • 中部支部常任幹事  

    1995年3月 - 1996年2月   

  • 中部支部会計幹事  

    1996年3月 - 1997年2月   

  • 東海支部幹事  

    2000年4月 - 2004年3月   

  • 中部支部幹事  

    2004年4月 - 現在   

  • 中部支部常任幹事  

    2013年1月 - 現在   

 

論文

  • マイクロ波試料分解容器を用いた昆虫食中の微量カドミウムの迅速分析

    田中智一,西尾勇人,樋掛湧斗

    福井工業大学研究紀要   ( 54 )   81 - 84   2024年10月

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    マイクロ波試料分解容器を用いた試料の分解と黒鉛炉原子吸光分析装置による測定とを組み合わせ,昆虫食中のCdの定量を試みた.空試験により汚染がないこと,添加回収実験により分解時のCdの損失がないことを確認した.実験結果から得られたCdの定量値(0.011 μg/g)は,比較のために並行して実施した酸循環式分解容法(分解時間5時間)による値(0.012 μg/g)とほぼ一致した.これにより分析の正確さを損なうことなく,分解時間を8分間に短縮することができた.

  • 環境水中の重金属イオンを対象とした沈殿捕集と蛍光X線分析法との組み合わせによるその場分析の検討

    田中智一,立和田征視,森翼,為国龍星

    福井工業大学研究紀要   ( 53 )   75 - 78   2023年10月

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    本研究では,環境水のその場分析への適用を見据え,沈殿捕集法とハンドヘルド型XRFを組み合わせて溶液中のCrおよびCdの分析を試みた.その結果,Crについては,一般排水基準の許容限度(0.5 mg/L)よりも約1桁低いレベルまで定量できる可能性が見出された.一方,CdについてはSB比が低いために,定量下限は0.5 mg/Lに届かないと判断された.今後,本法をCdのその場分析に適用していくためには,フィルターの材質を検討するなどしてバックグラウンド強度を低下させ,CdのSB比を1桁以上向上させる必要があることが分かった.

  • 加圧酸分解/黒鉛炉原子吸光分析法によるジビエペットフード中の鉛の定量

    田中智一,ドー ニャット チューン,増實浩登,松本直也

    福井工業大学研究紀要   ( 52 )   51 - 54   2022年10月

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    加圧酸分解法とGF-AASを組み合わせた方法により,ジビエペットフード中のPbの定量を試みた.空試験により汚染がないこと,また添加回収実験により分解時のPbの揮散がないことを確認した.4回の分析のいずれにおいても回収率は100%を超えたが,これは試料の採取量が少なく,GF-AASの定量下限(0.4μg/L)付近になっていることが原因と考えられた.定量結果から求めた試料中のPbの含有率の推定値はおよそ0.2 μg/gであり,ペットフードのPb基準値(3 μg/g)以下であることがわかった.今後,より正確な定量結果を得るためには,試料の採取量を増やすことが必要と考えられる.

  • 酸循環式分解/黒鉛炉原子吸光分析法によるペットフード中のヒ素の定量

    田中智一,林 大就

    福井工業大学 研究紀要   ( 51 )   56 - 61   2021年9月

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    酸循環式分解装置と黒鉛炉原子吸光分析法(GF-AAS)を組み合わせた方法により,ペットフード中のAsの定量を試みた.分解時のAsの揮散はなかったが,GF-AAS装置の乾燥・灰化の段階における突沸によってAsの損失が示唆されたため,GF-AASの温度プログラムを変更することで損失を抑制できた.試料と標準溶液とで信号の挙動が異なり,通常の検量線法では定量が困難であった.それに対して,標準添加法では両者の挙動がほぼ一致し,定量法として有効であった.試料中のAsの濃度はいずれもGF-AASの定量下限(10 ppb)以下であり,今回使用した試料にはAsがほとんど含まれておらず,ペットフード安全法の基準値(15 µg/g)以下であることがわかった.

  • 「ジビエ」の有効利用に関する研究報告2019

    原 道寛,古澤和也,田中智一,矢部希見子

    福井工業大学 研究紀要   ( 50 )   333 - 341   2020年10月

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    2018年度と同様に各種自治体や団体の関係者と交流し,ジビエに関する今後のネットワーク構築の礎を築くことができた.また,ジビエを用いた食品の実食を行った.さらに,安全で美味しいジビエ食品を生産するために,市販のジビエ食品(大和煮)を用いて押し込み試験を実施した.その結果,ヤング率は筋繊維の配向軸よりも平行な方向で大きくなった.また,ジビエの場合,食肉の加熱に関しては表層や中心部分の温度を厳密に管理しながら低温で加熱調理することが大切であることが示唆された.今後は,ジビエの加工技術への寄与という観点から,ブランド化を含めた加工品へのアプローチに重点を置くこととした.

  • ステンレス鋼製調理器具用素材からの溶出金属の分析

    田中智一,黒木大介

    福井工業大学 研究紀要   ( 50 )   116 - 120   2020年10月

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    代表的な調理器具用ステンレス鋼であるSUS304とSUS430を用いて,4%酢酸もしくは0.5%クエン酸水溶液にNaClを添加した混合溶液による溶出試験を行い,どの程度のFeが溶出されるかを調べた.いずれの素材においても,調理の仕方や調味料の組み合わせによってFeの溶出量が増大する可能性があることがわかったが,Crの含有率が低くNiを含まないSUS430のほうがSUS304よりも溶出量が多かった.調べた範囲内での最大の溶出量を内径20cmの実際の鍋に当てはめて得られたFeの推定溶出量は,SUS304で約5mg,SUS430で約250mgとなった.Feの耐容上限量から判断して,SUS304製の調理器具では健康上特に問題はないのに対し,SUS430製のものは調理の仕方によっては過剰摂取となる場合があるので注意が必要である.

  • 福井の地域活性のためのジビエの現状と利活用に関する調査研究

    原 道寛, 辰巳佳次, 古澤和也, 田中智一, 矢部希見子

    福井工業大学研究紀要   ( 49 )   311 - 318   2019年12月

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    鳥獣被害の低減と地方都市の活性化にジビエの活用をつなげることを目的に,2018年度のジビエの状況等について各種自治体や団体の関係者に聞き取り調査を行い,鳥獣被害や害獣駆除対策,ジビエの流通・活用などの現状と課題を取りまとめた.その結果,「①ジビエの流通については牛や豚などの食肉に比べて,安全・安心や安定供給などの点でまだ発展途上にあること」「②鳥獣被害の低減については行政や猟友会などの団体と地域住民の間の情報共有が重要であり,ネットワークを構築して連携・協力体制をつくる必要があること」「③捕獲した害獣から安全で美味しいジビエ食品を生産するには,感染症への対策と加熱調理によるテクスチャーの変化の2つの課題を解決しなければならないこと」がわかった.今後,福井県においても全国レベルに追いつくことができれば,ジビエの活用は地域活性化の一つの手段として役立つ可能性が示唆された.

  • 非鉄金属製調理器具用素材からの溶出金属の分析

    田中智一, 上田悠生

    福井工業大学研究紀要   ( 49 )   106 - 110   2019年12月

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    調理器具用の典型的な非鉄金属材料であるAlとCuを用いて,4%酢酸もしくは0.5%クエン酸水溶液にNaClを添加した混合溶液による溶出試験を行い,どの程度のAlやCuが溶出されるかを調べた.Al,Cuのいずれの素材においても,調理の仕方や調味料の組み合わせによって溶出量が増大する可能性があることがわかった.調べた範囲内での最大の溶出量を内径20 cmの実際の鍋に当てはめて得られた推定溶出量はAlで約6 mg,Cuで約12 mgとなった.Alの暫定耐容週間摂取量およびCuの耐容上限量から判断して,これらの量はヒトの健康に特に大きな影響を及ぼすレベルではないことがわかった.

  • 加圧酸分解/黒鉛炉原子吸光分析法による愛玩動物用飼料(ペットフード)中のカドミウムの定量

    田中智一, 黒木大介, 根谷昌希, 前田拓海, 松本直也, 松本悠河, 梅田孝男

    福井工業大学研究紀要   ( 48 )   70 - 74   2018年6月

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    ドライタイプのキャットフードを対象として,加圧酸分解と黒鉛炉原子吸光分析法とを組み合わせた方法によりCdの定量を試みた.黒鉛炉内で原子化する際に,残存する有機物から炭素の煤が生成して大きなバックグラウンド吸収を示した.黒鉛炉の消耗・劣化を防ぐためのパージ用のアルゴンを原子化の間も少量流したところ,バックグラウンドを効果的に抑えることができた.3回の分析操作で得られたCdの定量値の平均および相対標準偏差はそれぞれ0.85 μg/gおよび3.5%であり,比較的精度よく分析できた.

  • リン分析のためのタングステンフィラメント電熱気化/ICP質量分析法における測定精度向上の試み

    田中智一, 栗林由香, 谷口 航

    福井工業大学研究紀要   ( 47 )   117 - 121   2017年5月

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    タングステンフィラメント電熱気化/ICP-MSによる環境水中のリンの定量において,これまで問題となっていた測定精度の改善を目的として内標準法の適用を試みた。コバルトを内標準元素に選択して種々の操作条件を検討した結果,相対標準偏差を67.9%から17.0%にすることができたものの,先行研究の15%とほぼ同程度までしか改善されなかった.リンとコバルトとで信号プロファイルの形状が異なると考えられることから,測定精度を向上させるにはより適切な内標準元素を選ぶ必要があることが分かった。

  • ICP質量分析法の感度に及ぼす静電シールド素材中のニッケル含有率の影響

    田中智一、藤田実、野本大樹

    福井工業大学研究紀要   ( 46 )   169 - 173   2016年6月

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    ICP質量分析(ICP-MS)において,Ni含有率が系統的に変化するようにシールド素材を選択し,Ni含有率による目的元素の信号強度や信号対バックグラウンド(BG)の強度比(SB比)への影響を調べた結果,スペクトル干渉の有無に関わらず,ICP-MSにおけるシールドとしてはSUS304のようにNi含有率が低い素材が適していることが分かった.

  • ポリグルタミン酸を凝集剤に用いる廃水中の重金属の分離除去

    田中智一, 五十嵐雅明

    福井工業大学研究紀要   ( 45 )   268 - 271   2015年7月

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    廃水中に含まれるMnの除去率を向上させるため,ポリグルタミン酸を用いる凝集と鉄ミョウバンを用いる共沈の併用法を適用した。その結果,弱酸性から強塩基性の広い範囲でMnの除去率をほぼ100%にすることができた。また,除去率がpHに極わずかに依存するため,分離操作を行うにあたっては中性から塩基性の条件が望ましいことも分かった。この共沈・凝集併用は,溶解度が大きく,溶液中での溶存状態を考慮する必要がある金属に対して有用ではないかと言える。

  • ICP質量分析法によるリン分析のためのタングステンフィラメント電熱気化法の適用

    田中智一,天池智恵

    福井工業大学研究紀要   ( 44 )   190 - 194   2014年5月

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    ICP-MSによる環境水中のリンの定量を目的として,タングステンフィラメント電熱気化法の適用を検討し,水に起因する分子イオンのスペクトル干渉の抑制を試みた.諸条件を最適化した結果,水の導入を伴う通常の溶液噴霧法に比べて,リンの感度を10倍向上することができ,旧来型の四重極質量分析計を用いたICP-MS装置でも環境水中のリンを高感度に定量できる可能性を見出すことができた.

  • ICP質量分析法の感度に及ぼす静電シールド素材の影響

    田中智一, 牛田陽平, 野本大樹

    福井工業大学研究紀要   ( 43 )   280 - 283   2013年6月

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    ICP質量分析法の高感度化を目的として,静電シールドの素材の影響を調べた.その結果,シールド素材にSUS304を用いることにより,市販のシールドに比べて多くの元素でSB比が2-4倍向上した.磁性のないステンレス鋼によってSB比が増大したことから,シールド素材による感度の向上は磁性よりもニッケルの含有量が関係していることが示唆された.また,SUS304は長時間使用でき,測定精度も比較的良好であるため,シールド素材として有用であることが分かった.

  • 感温性高分子を用いた水中微量重金属の分離・濃縮に及ぼす錯形成剤の影響

    田中智一, 三木義三

    福井工業大学研究紀要   ( 42 )   411 - 414   2012年6月

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    感温性高分子であるPNIPAAmを用いる水溶液中の重金属元素の分離・濃縮について,黒鉛炉原子吸光法での測定時に元素の揮散による損失が認められたため,錯形成剤を8-Quinolinolに変えて検討を行った。その結果,揮散が減少したために水溶液中の重金属の濃縮倍率として60~80倍を得ることができ,従来用いていた錯形成剤に比べて1.5~2倍向上した.

  • 天然水分析のための感温性高分子を用いる水中微量重金属の分離・濃縮

    田中智一, 穴田博之

    福井工業大学研究紀要   ( 41 )   360 - 363   2011年6月

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    天然水中の微量重金属元素の高感度定量を目的に,感温性高分子であるPNIPAAmを用いた分離・濃縮法について検討した。PNIPAAmの合成条件について検討することにより,分離・濃縮後の凝集相の溶解時間を短縮させることができた。さらに,溶解した溶液の粘性も減少できたため,黒鉛炉原子吸光法における測定精度を大きく改善できた。本法により,水溶液中の重金属を40~60倍に濃縮することができた.

  • 電熱気加法によるICP-MSへのサブマイクロリットル溶液試料の導入

    田中智一, 牛田陽平

    福井工業大学研究紀要   40   299 - 302   2010年6月

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    ICP-MSに極微少量試料を導入するため,Λ状のタングステンフィラメントを用いる電熱気化法の適用を検討した。積分時間やコンデンサーの充電電圧等の測定条件を最適化した結果,0.5 μLの極微少量の溶液試料を効果的にICP-MSに導入することができ,絶対検出下限として数十fgレベルの値を得ることができた。

  • ICP発光分光分析法のためのサブマイクロリットル試料導入法の開発

    田中智一, 森安貴信

    福井工業大学研究紀要   39   287 - 291   2009年3月

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    電熱気化/多元素同時分析型アキシャル測光ICP-AESにおいて、タングステンフィラメントの形状の工夫と操作条件の最適化により、0.5μLの微少量で約30元素の同時定量を可能にした。さらに、測定溶液の脱溶媒に必要な時間を従来の3分の1の10秒に短縮することでき、分析の迅速化も達成した。

  • 電熱気化/軸方向観測型ICP-AESにおける測定精度の向上

    田中智一

    福井工業大学研究紀要   38   241 - 244   2008年5月

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    タングステンフィラメント電熱気化/軸方向観測型ICP-AESの測定精度を向上させるため,内標準法を適用した.その結果,信号プロファイルが類似している元素間では内標準法の適用により相対標準偏差を20%から6%まで向上させることができたのに対し.プロフィルが異なる場合はむしろ劣化することも分かった.

  • 軸方向観測型ICP-AESへの電熱気化法の適用と微少量試料分析への応用

    田中智一, 玉村武嗣

    福井工業大学研究紀要   ( 37 )   225 - 230   2007年3月

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    軸方向観測型ICP-AESにタングステンフィラメントを用いた電熱気化法を適用した.耐久性および再現性の点から、直径0.3mmのフィラメントが適していた。測定条件を最適化することにより,5μLの液量での多元素同時測定を可能にするとともに,実際試料分析への応用として全血中の微量金属元素を定量した.

  • レーザーアブレーション粒子生成・捕集/ICP-MSによるセラミックス焼結体及び粉体の迅速分析

    田中智一

    溶融塩および高温化学.   49 ( 3 )   115 - 120   2006年9月

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    レーザーアブレーションによる粒子生成・捕集とICP-MSを組み合わせた分析法をセラミックス焼結体及び粉体中の微量不純物の定量に応用した.セラミックス粉体については,試料をグリセリン中に分散させることによって,また焼結体については生成した微粒子をフィルターに捕集することによって,迅速且つ良好に分析することができた.

  • Low-pressure Helium Inductively Coupled Plasma Mass Spectrometry: Sample Aerosol Introduction through a Capillary Interface from Vibrating Mesh Nebulizer 査読

    H. Hayashi, S. Furuzawa, T. Tanaka, M. Hiraide

    Journal of Analytical Atomic Spectrometry   19 ( 6 )   773 - 774   2004年6月

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    減圧ヘリウムICP-MSのための溶液試料用ネブライザーを開発した.このネブライザーは超音波を利用し,大気圧下から連続的に導入した溶液試料をエアロゾル(全体積の80%が粒径5μm)に変換できた.生成したエアロゾルは,脱溶媒後,PTFE製キャピラリーインタフェースを通して減圧ヘリウムICP-MSに導入した.本法により,溶液試料を大気圧下から減圧ヘリウムICP-MSに容易に導入できた.

  • 液中レーザーアブレーション/ICP-MSによる鉄鋼中の微量元素の定量

    田中智一

    福井工業大学研究紀要   ( 34 )   247 - 251   2004年3月

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    レーザーアブレーションによる粒子生成・捕集とICP-MSを組み合わせた分析法をセラミックス焼結体及び粉体中の微量不純物の定量に応用した.セラミックス粉体については,試料をグリセリン中に分散させることによって,また焼結体については生成した微粒子をフィルターに捕集することによって,迅速且つ良好に分析することができた.

  • Simultaneous Determination of Trace Elements in Minute Samples by Electrothermal-Vaporization / Low-Pressure Helium-ICP-MS 査読

    H. Hayashi, T. Honda, T. Iwata, T. Tanaka, M. Hiraide

    Analytical Sciences   19 ( 5 )   791 - 793   2003年5月

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    減圧ヘリウムICP-MSのための試料導入法として,タングステンフィラメントを2本用いる電熱気化法を検討した.2本のフィラメントを逐次加熱することにより,1本のフィラメントでは困難であった4元素同時定量を可能にした.また,各元素の検出下限は1 ppb以下であり,測定精度も比較的良好であった.実際試料への応用として行った頭髪試料の分析では,認証値と良く一致する結果を得た.

  • 減圧ヘリウム誘導結合プラズマ質量分析法によるハロゲンの定量 査読

    林 英男, 原 泰久, 田中智一, 平出正孝

    分析化学   52 ( 4 )   275 - 278   2003年4月

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    減圧ヘリウムICP-MSを微量ハロゲンの定量に適用した.試料溶液5μLをタングステンフィラメントに載せ,フィラメントを電気的に加熱して試料を気化させた.生成した試料蒸気をキャリアーガスでICPに導入した.本法の検出下限(ng/ml)は,フッ素23,塩素2.4,臭素0.13,ヨウ素0.05であり,大気圧ICP-MSよりも感度が向上した.なお,絶対検出下限はサブピコグラムのレンジであった.

  • レーザーアブレーション生成粒子の溶液捕集とICP MSによる鉄鋼及びジルカロイの分析 査読

    田中智一, 関 三樹夫, 倉又 淳, 平出正孝

    鉄と鋼   88 ( 12 )   845 - 848   2002年12月

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    LAにより生成した試料微粒子を溶液に捕集した後,標準溶液を用いてICP-MSで定量する方法を,鉄鋼及びジルカロイの分析に応用した.諸条件(ガス流量,チューブ長さ,捕集溶液の酸性度等)について詳細に検討し,最適化した.マトリックス元素を内標準とすることにより,分析の正確さが増した.肌焼鋼ならびにジルカロイ標準試料中の微量元素の定量に本法を適用し,認証値と良く一致する結果を得た.

  • Determination of Traces of Phosphorus in Steels by Laser Ablation / Low Pressure Helium ICP MS 査読

    H. Hayashi, I. Ohe, T. Tanaka, M. Hiraide

    Analytical Sciences   18 ( 12 )   1387 - 1389   2002年12月

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    減圧ヘリウムICP-MSにLAを適用し,鉄鋼中の微量リンの直接定量を試みた.減圧ヘリウムICP-MSでは,プラズマが大気と遮断されているため,リンのピークに干渉する窒素や酸素のバックグラウンドピークが著しく低減した.本法により測定した鉄鋼中のリンの濃度と信号強度との関係は,少なくとも20μg/gまで良好な直線性を示すことが確認できた.通常の大気圧ICP-MSに比べ,リンの感度及び定量下限を向上させることができた.

  • Preconcentration of Traces of Cobalt, Nickel, Copper and Lead in Water by Thermoresponsive Polymer mediated Extraction for Tungsten Filament Electrothermal Vaporization - Inductively Coupled Plasma Mass Spectrometry 査読

    T. Tanaka, Y. Ando, T. Saitoh, M. Hiraide

    Journal of Analytical Atomic Spectrometry   17 ( 11 )   1556 - 1559   2002年11月

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    ETV/ICP-MSにより,水試料中の微量重金属元素を定量するため,簡便な濃縮法を開発した.重金属イオンをAPDCにより疎水性錯体とした後,温度感応性高分子を用いて水相から分離・濃縮した.凝集層をDMFで溶解し,ETV/ICP-MSにより5元素を同時定量した.本法によれば,水試料中の微量重金属を高度に濃縮できた.本法を河川水中のサブng/mlレベルの重金属元素の定量に応用し,精度・正確さともに満足すべき結果を得た.

  • 電熱気化/誘導結合プラズマ質量分析法による頭髪中のヒ素及びセレンの定量 査読

    黒河内博幸, 林 英男, 田中智一, 平出正孝

    分析化学   51 ( 2 )   821 - 824   2002年9月

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    ETV/ICP-MSにより,頭髪試料1本相当(0.5 mg)を用いてヒ素及びセレンの定量を試みた.頭髪試料を硝酸及び過酸化水素水で分解した後,過マンガン酸カリウムを添加することによって,蒸発乾固の際の目的元素の損失(30~50%)を防ぐことができた.これは,過マンガン酸カリウムの酸化作用とともに,蒸発乾固後の残留物の器壁への強い吸着が抑制されたためと考えられた.本法により頭髪標準試料中のヒ素及びセレンを定量したところ,認証値と良く一致した.

  • Determination of Zinc in Individual Airborne Particles by Inductively Coupled Plasma Mass Spectrometry with Digital Signal Processing 査読

    T. Momizu, H. Hayashi, N. Hoshino, T. Tanaka, K. Kiatagawa, S. Kaneco, H. Kawaguchi

    Journal of Analytical Atomic Spectrometry   17 ( 6 )   592 - 595   2002年6月

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    ICP-MSを利用した粒子分析システムにおいて,高い時間分解能で信号をプロファイルし,より優れた検出下限を得るために,高速のデジタル信号処理システムを開発した.このシステムによれば,20μsの時間分解能で過渡的な信号をモニターすることができた.1個の大気中浮遊粒子に含有されるfgレベルの元素成分の検出が可能になった.

  • 減圧ヘリウム誘導結合プラズマ質量分析法におけるインターフェース部材質の最適化と微量臭素及びセレンの定量 査読

    林 英男, 田中智一, 平出正孝

    分析化学   51 ( 5 )   299 - 304   2002年5月

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    減圧ヘリウムICP-MSにおいて,微量の臭素及びセレンの定量を妨害するm/z = 79~82の小さなバックグラウンドピークが,インターフェース部材質の銅に起因した分子イオンであることを突き止めた.アルミニウムを用いてインターフェース部を試作した結果,バックグラウンドピークはほとんど観測されなくなった.ETVを適用して測定した臭素及びセレンの検出下限は,それぞれ0.2及び0.09 ng/mlであり,通常のICP-MSに比べ高感度な定量が可能になった.

  • Successive Measurement of Femto gram Element Content in Individual Airborne Particles by ICP-MS 査読

    T. Momizu, N. Hoshino, S. Kaneco, H. Hayashi, T. Tanaka, K. Kitagawa, H. Kawaguchi

    Analytical Sciences   17 ( suppl )   i61 - i64   2001年12月

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    ICP-MSを利用した粒子分析システムに空気を導入し,個々の粒子中の元素をイオン化した.このイオンを二次電子増倍管により検出し,一連の出力パルスを高速のパルス計数回路でカウントした.個々の大気中浮遊粒子からの信号は,0.1 ~ 2 msの時間幅をもつ鋭いピーク状を示した.この計数方式によってバックグラウンドが低減できたため,亜鉛粒子の検出下限としてfgレベルの値が得られた.

  • 電熱気化/減圧ヘリウム誘導結合プラズマ質量分析法による微量鉄の定量 査読

    林 英男, 原 泰久, 田中智一, 平出正孝

    分析化学   50 ( 9 )   631 - 636   2001年9月

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    タングステンフィラメントETV/減圧ヘリウムICP-MSを微量鉄の定量に適用した.しかし,本来生ずるはずのないアルゴン分子イオン(40Ar16O+)が依然生成し,定量を妨害した.これは,ETV部分のリークによる空気の流入が原因と考えられた.リークの少ないETV装置を新たに試作した結果,スペクトル干渉が大きく抑制でき,従来大気圧アルゴンICP-MSでは測定が困難であった56Fe+ による微量鉄の定量が可能になった.

  • トーチ内電熱気化/誘導結合プラズマ質量分析法による超微量ヒ素及びセレンの定量 査読

    田中智一, 古橋健司, 弘岡義男, 平出正孝

    分析化学   50 ( 6 )   427 - 432   2001年6月

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    ETV/ICP-MSのさらなる高感度化を目的として,プラズマの近くでETVが可能なトーチを試作した.このトーチは,サンプルインジェクターが着脱可能であり,インジェクターの先端にタングステンフィラメントを取り付けた.トーチ外でのETVに比べ,信号のピーク強度が約2桁増大した.本法の絶対検出下限は,ヒ素が0.5 pg,セレンが1.1 pgであった.本法により頭髪標準試料中のヒ素及びセレンを定量したところ,認証値と良く一致した.

  • Electrothermal Vaporization on a Tungsten Filament for the Determination of Arsenic in Chloride Solutions by Low-Pressure Helium-ICP-MS 査読

    H. Hayashi. T. Tanaka, M. Hiraide

    Analytical Sciences   17 ( 1 )   171 - 173   2001年1月

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    タングステンETV/減圧ヘリウムICP-MSによる塩化物溶液中のヒ素の定量について検討した.通常の大気圧アルゴンICP-MSで見られるような40Ar35Cl+ は観測されず,ヒ素へのスペクトル干渉は全くなかった.このため,塩化物溶液中のng/mlレベルのヒ素の定量が可能になった.ヒ素の信号強度は,塩化ナトリウム共存下では増大したのに対し,他の塩化物の場合には減少した.ナトリウムによる増感は,ヘリウムICPに特有の現象と考えられた.

  • タングステンフィラメント電熱気化/誘導結合プラズマ質量分析法による微少量試料中のヒ素の定量 査読

    田中智一, 古橋健司, 松雄大介, 平出正孝

    分析化学   49 ( 2 )   125 - 127   2000年2月

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    ICP-MSにより微少量試料を分析するため,タングステンフィラメントETVの適用を検討した.試料5μLをフィラメントに載せ,乾燥させた後,充電したコンデンサー(0.22 F)を放電してフィラメントを約2500°Cまで加熱した.生成した試料蒸気をキャリアーガスによりICP-MSに導入した.本法におけるヒ素の絶対検出下限は1 pgであり,頭髪標準試料中のng/gレベルのヒ素を良好に定量できた.

  • レーザーアブレーション生成粒子の溶液捕集/誘導結合プラズマ質量分析法による窒化ケイ素焼結体の迅速分析 査読

    田中智一, 倉又 淳, 関 三樹夫, 平出正孝

    分析化学   49 ( 1 )   11 - 14   2000年1月

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    窒化ケイ素焼結体にレーザー光を照射して生成させた試料微粒子を,アルゴンにより0.1 M硝酸中に搬送・捕集した後、この溶液を直ちにICP-MSで分析した.本法によれば,固体の標準試料が不要であった.また,試料分解等の前処理に時間がかかる従来法に比較して,窒化ケイ素焼結体を迅速・簡便に分析できた.本法を実際試料に適用し,いくつかの不純物元素を定量したところ,認証値と良く一致した.

  • セレン定量のための水素化物発生/減圧ヘリウムICP-MSの基礎的検討 査読

    田中智一, 小林 圭, 平出正孝

    日本化学会誌   1999 ( 7 )   436 - 466   1999年7月

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    減圧ヘリウムICP-MSと水素化物発生法とを組み合わせ,水溶液中のセレンの定量を試みた.フローシステムで発生させたセレン化水素を,圧力差の均衡を保つためのガラスキャピラリーを通して減圧ヘリウムICPに導入した.本法はAr2+が生成しないため,通常の大気圧アルゴンICP-MSに比べて,SB比を約30~40倍向上させることができた.

  • 水冷トーチを用いる減圧ヘリウムICP質量分析法 査読

    田中智一, 小林 圭, 平出正孝

    分析化学   48 ( 3 )   389 - 392   1999年3月

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    放電ガスであるアルゴンに起因した分子イオンを抑制するため,減圧下で生成させたヘリウムプラズマを用いるICP-MS,即ち減圧ヘリウムICP-MSについて検討した.減圧ヘリウムICPの生成は,水冷トーチを用いて高周波電力400~800 Wで行ったが,500 Wの時に最大の信号強度が得られた.通常の大気圧アルゴンICP-MSに比べ,ヨウ素の信号強度が約10倍向上し,アルゴン起因の分子イオンも効率的に抑制できた.

  • Langmuir Probe Potential Measurements for Reduced-Pressure Inductively Coupled Plasma Mass Spectrometry, Journal of Analytical Atomic Spectrometry 査読

    X. Yan, B. Huang, T. Tanaka, H. Kawaguchi

    Journal of Analytical Atomic Spectrometry   12 ( 7 )   697 - 701   1997年7月

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    フローティングのラングミュアプローブを用いて,減圧ICP-MSのサンプリングオリフィス付近におけるdcオフセット電圧を測定した.実験結果から,この電圧が二次放電の生成原因であることが明らかになった.また,トーチの静電的なシールドはプラズマの電位を下げ,二次放電の低減に効果があることが分かった.

  • グリム型イオン源を用いる高周波グロー放電質量分析法におけるアパーチャーバイアス電圧の影響 査読

    田中智一, 松野元哉, 河口広司

    分析化学   46 ( 5 )   351 - 355   1997年7月

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    グリム型イオン源を用いる高周波GD-MSにおいて,イオン源のアパーチャーにのみ正のバイアス電圧を印加した.バイアス電圧を与えない場合に比べ,信号対バックグラウンドの強度比(SB比)が約20倍向上した.また,この方式は従来のようなアノード全体へのバイアス電圧の印加よりも感度向上の度合が大きく,高周波ノイズによる測定系への妨害も抑制できた.

  • Magnetic Chromatography of Magnetic Fine Particles Suspended in a Liquid with a Steel-Bead Column under a Periodically Intermittent Magnetic Field 査読

    T. Nomizu, H. Nakashima, M. Sato, T. Tanaka, H. Kawaguchi

    Analytical Sciences   12 ( 6 )   829 - 834   1996年12月

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    周期的な断続磁場を利用した磁性粒子のためのクロマトグラフィーを構築した.テフロン管に透磁性の鋼ビーズを充填したものを分離カラムとして使用し,電磁コイル中央部の穴に挿入した.移動層にはエタノールを用いた.フレーム原子吸光分析法により移動層中の鉄酸化物粒子を連続的にモニターした.磁性粒子の溶離ピークがコイル電流及び磁場の増大によって遅れるのに対し,ヘマタイト粒子の場合には影響がなく,両者の分離が可能になった.

  • Electrothermal Vaporization for the Determination of Halogens by Reduced Pressure Inductively Coupled Plasma Mass Spectrometry 査読

    X. Yan, T. Tanaka, H. Kawaguchi

    Spectrochimca Acta   51B ( 11 )   1345 - 1353   1996年9月

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    減圧ICP-MSとタングステンフィラメント電熱気化法(ETV)との組合せにより,微量ハロゲンの定量を試みた.塩素,臭素及びヨウ素を含む試料溶液5μLをフィラメントに載せ,高容量のコンデンサーの放電を利用してフィラメントを加熱し,試料を気化させた.トーチ内の圧力を下げると,信号がより高く且つ鋭くなった.その結果,通常の大気圧ICP-MSに比べ,臭素及び塩素の検出下限を約10倍向上させることができた.

  • Effect of Hydrogen Addition to Radio-Frequency Argon Glow-Discharge Mass Spectrometry for the Analysis of Nonconducting Samples 査読

    T. Tanaka, M. Matsuno, J. Woo, H. Kawaguchi

    Analytical Sciences   12 ( 4 )   591 - 595   1996年8月

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    高周波GD-MSにおいて,放電ガスであるアルゴンに少量の水素を添加した.高周波電力が100 W以下の場合,絶縁性試料であるZrO2では減感を,真鍮試料では増感を示した.高周波電力を200 Wに上げると,ZrO2においても信号が増大した.この現象はSiCにおいても観測されたことから,水素添加による感度の向上には,電力が大きく関与することが見出された.

  • Effect of Helium Addition to Radio-Frequency Argon Glow-Discharge Mass Spectrometry 査読

    J. Woo, D. Moon, T. Tanaka, M. Matsuno, H. Kawaguchi

    Analytical Sciences   12 ( 3 )   459 - 464   1996年6月

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    高周波GD-MSにおいて,放電ガスであるアルゴンにヘリウムを添加した場合の影響を調べた.ヘリウムの添加により,真鍮試料のスパッタリングレートは低下するものの,銅及び亜鉛の信号強度はむしろ増大した.2%のヘリウム添加時に.最も感度が高くなった.

  • Reduced-Pressure Inductively Coupled Plasma Mass Spectrometry for Nonmetallic Elements 査読

    X. Yan, T. Tanaka, H. Kawaguchi

    Applied Spectroscopy   50 ( 2 )   182 - 187   1996年2月

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    減圧下で生成させたプラズマを用いるICP-MS,即ち減圧ICP-MSを試作し,非金属元素の定量を試みた.サンプリングオリフィスにおける二次放電を防ぐため,静電的にシールドした水冷トーチを用いてプラズマを生成した.約130 torrのトーチ内の圧力で,ヨウ素の信号強度が大気圧ICP-MSよりも1桁以上向上した.これにより,減圧ICPが非金属元素のための高感度なイオン源であることが示唆された.

  • Laser Ablation / Inductively Coupled Plasma Mass Spectrometry with Aerosol Density Normalization 査読

    T. Tanaka, K. Yamamoto, T. Nomizu, H. Kawaguchi

    Analytical Sciences   11 ( 6 )   967 - 971   1995年12月

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    レーザーアブレーション(LA)/ICP-MSの測定精度を向上させるため,研究室で試作したレーザー光散乱セルをLAシステムとプラズマトーチの間に挿入した.LAにより生成した試料粒子から生ずる散乱光強度でイオン信号を補正した.その結果,シングルパルスモードでも内標準法と同等のレベルまで精度を向上させることができた.

  • Optimization of Operating Conditions in Individual Airborne Particle Analysis by Inductively Coupled Plasma Mass Spectrometry 査読

    S. Kaneco, T. Nomizu, T. Tanaka, N. Mizutani, H. Kawaguchi

    Analytical Sciences   11 ( 5 )   835 - 840   1995年10月

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    ICP-MSを利用した粒子分析システムを用いてpg ~ fgレベルの亜鉛粒子を分析するため,操作条件の最適化について検討した.信号の強度及び変動は,キャリアーガス流量,高周波電力,サンプリング深さに強く依存した.これらの最適化により,信号の変動を相対標準偏差で約5%にまで向上することができ,検出下限として約3 fgを得た.

  • Effect of Orifice Diameter of Torch Injector Tube in Inductively Coupled Plasma Mass Spectrometry 査読

    T. Tanaka, Y. Sakai, H. Kawaguchi

    Analytical Sciences,   11 ( 4 )   673 - 676   1995年8月

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    インジェクターが交換可能なプラズマトーチを試作し,ICP-MSの信号強度に及ぼすインジェクターのオリフィス径の影響を調べた.オリフィス径による著しい感度向上は見られなかったが,大きな径のインジェクターを用いると酸化物イオンを抑制できた.これは,プラズマにおける試料の滞留時間が長くなるためと考えられた.

  • Effects of the Discharge-Gas Flow Rate on the Relative Sensitivity Factors in Glow Discharge Mass Spectrometry with a Grimm-Type Ion Source 査読

    T. Tanaka, T. Kubota, H. Kawaguchi

    Analytical Sciences   10 ( 6 )   895 - 899   1994年12月

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    GD-MSにおける放電ガス流量の影響について検討した.放電電流及び電圧を一定に保ったまま,ガス流量を増大させると目的元素の信号強度及び相対感度係数が大きくなった.本研究により,放電ガスの流量もGD-MSにおける重要な測定パラメータであることが見出された.

  • Determination of Calcium Content in Individual Biological Cells by Inductively Coupled Plasma Atomic Emission Spectrometry 査読

    T. Nomizu, S. Kaneco, T. Tanaka, D. Ito, H. Kawaguchi, B. T. Vallee

    Analytical Chemistry   66 ( 19 )   3000 - 3004   1994年10月

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    ICP-AESを利用した大気中浮遊粒子の計測システムを生物細胞の分析に適用した.細胞をエタノール中に分散させて装置に導入することにより,個々の細胞中のカルシウム量を連続的に定量できた.また,検出下限は約0.01 pgであった.いくつかの哺乳類の細胞についてカルシウムを定量した結果,0.057~0.27pgの範囲であった.

  • An Emission Study with a Moderate Power Radio Frequency Grimm-Type Glow Discharge Source 査読

    J. Woo, K. H. Cho, T. Tanaka, H. Kawaguchi

    Spectrochimica Acta   49B ( 9 )   915 - 924   1994年4月

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    低電力電源を用いた高周波GD-AESの分光学的な特性を調べた.10~150 Wの電力範囲において,金属及び絶縁性試料のいずれもガス圧2 torrの時にスパッタリングレートが最も大きくなり,目的元素の発光強度も増大した.低合金鋼を用いて測定したニッケルならびにイオウの含有率と発光強度の関係は,良好な直線性を示した.

  • Determination of Femto-gram Amounts of Zinc and Lead in Individual Airborne Particles by Inductively Coupled Plasma Mass Spectrometry with Direct Air-Sample Introduction 査読

    T. Nomizu, H. Nakashima, Y. Hotta, T. Tanaka, H. Kawaguchi

    Analytical Sciences   9 ( 6 )   843 - 846   1993年12月

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    市販のICP-MSにおける計測システムを改造することにより,ICP-MSを利用した粒子分析装置を試作した.この装置によれば,ICP発光分光分析装置を利用した場合に比べピーク幅は広がるものの,fg量の亜鉛及び鉛の粒子の検出が可能になった.

  • Inductively Coupled Plasma Mass Spectrometry with Low-Power Nitrogen and Oxygen Plasmas 査読

    T. Tanaka, K. Yonemura, K. Obara, H. Kawaguchi

    Analytical Sciences   9 ( 6 )   765 - 769   1993年12月

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    マッチング回路の一部を改造することにより,低電力の高周波電源を用いて窒素及び酸素ICPの生成を可能にした.これらのICPをイオン源とする質量分析(ICP-MS)では,アルゴン起因の分子イオンを抑制できた.また,イオン化電圧が6.5 eV以下の元素の検出下限を向上できた.しかし,6.5 eV以上の元素では同等もしくは劣る結果となった.

  • Coprecipitation with Indium Hydroxide Followed by Flotation in a Flow System for Monitoring Copper (II) Ions in Water 査読

    M. Hiraide, N. Ozaki, Y. Pak, T. Tanaka, H. Kawaguchi

    Analytical Sciences   9 ( 3 )   367 - 370   1993年6月

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    フローシステムを用いて,水試料中の微量の銅(Ⅱ) イオンを水酸化インジウムで定量的に共沈させ,陰イオン界面活性剤と窒素の小気泡の働きにより浮選した.泡沫層を連続的に4 M硝酸に溶解しながら,一定の間隔で採取し,ICP-AESで定量した.インジウム担体は,銅との発光強度比の測定にも使用できた.本法による銅の濃縮率は25倍であった.

  • Crater Shapes in Glow-Discharge Mass Spectrometry with a Grimm-Type Ion Source 査読

    Y. Pak, T. Tanaka, H. Kawaguchi

    Analytical Sciences   9 ( 1 )   137 - 139   1993年2月

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    グロー放電質量分析法において,深さ方向分析の精度および正確さを向上させるため,クレイター形状に及ぼす種々のパラメータ(印加電圧,ガス圧,陽極管内径等)について検討した.その結果,底が平坦な形状のクレータを得るには,陽極管の内径を小さくするほうが望ましいことが分かった.いくつかの金属膜からなる試料を最適な条件下で測定したところ,膜の境界で信号がシャープに変わることが確認できた.

  • Simultaneous Measurement of the Elemental Content and Size of Airborne Particles by Inductively Coupled Plasma Emission Spectrometry Combined with the Laser Light-Scattering Method 査読

    T. Nomizu, H. Nakashima, Y. Hotta, T. Tanaka, H. Kawaguchi

    Analytical Sciences   8 ( 4 )   527 - 531   1992年8月

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    粒子状浮遊物質を分析するため,個々の粒径と目的元素の含有量が同時に計測できるシステムを開発した.個々の粒径を計測するための光散乱セルに粒子を通した後,ICP発光分光分析装置に導入して目的元素を定量した.実際に,ある程度の粒度分布をもつ酢酸カルシウム粒子を測定したところ,散乱光強度と発光強度との間には相関が見られ,マイクロメーターからサブマイクロメーターの粒子の分析に有用であることが分かった.

  • Radio-Frequency Glow Discharge Atomic Emission and Mass Spectrometry 査読

    H. Kawaguchi, T. Tanaka, H. Fukaya

    Analytical Scences   7 ( Suppl )   537 - 540   1991年12月

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    発光分光分析法および質量分析法において,固体試料を酸に溶解することなく直接分析できるようにするため,グリムタイプのグロー放電励起源を設計・試作した.高周波を印加することによって,絶縁性の試料にも適用可能であった.セラミックス焼結体の発光および質量スペクトルを様々な条件下で測定し,スペクトルに及ぼす高周波電力,ガス圧および試料厚さなどの影響を明らかにした.

  • Electrostatically Shielded Water-Cooled Torch for Inductively Coupled Plasma Mass Spectrometry 査読

    T. Tanaka, K. Yonemura, M. Tanabe, H. Kawaguchi

    Analytical Sciences   7 ( 4 )   537 - 542   1991年8月

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    水冷トーチをICP質量分析法に適用する際に問題となったサンプリングオリフィスでの2次放電を抑制させるため,静電的なシールドを施した水冷トーチを試作した.この静電シールド水冷トーチでは,外側ガス流量を5L/minまで下げることができ,目的元素の感度も若干向上した.サンプリングオリフィスから生ずる銅イオンの強度を,通常のトーチを用いた場合と同じレベルまで減少させることができた.また,2価イオンの強度は通常のトーチよりも低下した.これらのことから,静電シールドによってサンプリングオリフィスにおける2次放電が完全に抑制されたことが示唆された.

  • メモリー効果の少ない誘導結合プラズマ発光分析用スプレーチェンバー 査読

    李 超隆, 田中智一, 河口広司

    分析化学   39 ( 6 )   367 - 369   1990年6月

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    ICP発光分光分析装置の試料導入系において,実際試料の導入時に問題となるメモリー効果を抑えるために縦型円錐形スプレーチェンバーを試作した.1000μg/mLのMn溶液を噴霧した後,純水を導入してMnの発光強度の時間的な減衰を測定し,メモリー効果を調べた.その結果,0.1μg/mLの濃度までメモリーが減少するのに要した時間は,一般的なScott型が2~2.5分であったのに対して,円錐型では40~50秒と洗浄時間の短縮が確認された.また,各種元素の信号対バックグラウンドの強度比や検出下限は,Laを除いてScott型と同等もしくは優れていた.

  • Continuum Background in Inductively Coupled Plasma Mass Spectrometry 査読

    H.Kawaguchi, T. Tanaka, A. Mizuike

    Spectrochimica Acta Part B   43 ( 8 )   955 - 962   1988年8月

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    試作したICP質量分析計の信号対バックグラウンドの強度比を向上させるため,連続バックグラウンド強度の抑制を試みた.その結果,直径6mmの光遮蔽板を口径8mmのコーン状のレンズキャップと併せて用いるのが最適であることが分かった.その他,イオンレンズ電極の電圧や検出器のデフレクター印加電圧についても検討した.最適な条件下でいくつかの元素の検出下限を測定したところ,鉛やビスマスなど重い元素を除いて,これまでの報告に匹敵する値を得ることができた.

  • Matrix Effects in Inductively Coupled Plasma Mass Spectrometry 査読

    H.Kawaguchi, T. Tanaka, T. Nakamura, M. Morishita, A. Mizuike

    Analytical Sciences   3 ( 4 )   305 - 308   1987年8月

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    ICP質量分析法において,様々な共存元素による目的元素の信号抑制効果を検討した.これまでに報告されているイオン化しやすい元素によるイオン化干渉に加え,重いマトリックス元素による信号抑制効果が大きいことが分かった.このマトリックス効果のメカニズムとして,マトリックス元素の原子量が増大すればするほど信号抑制効果が大きくなることから,サンプリングオリフィス以降のイオンの移動過程で,より重いマトリックス元素の原子やイオンによって目的元素イオンが散乱してしまうことが一因であると考えられた.

  • 誘導結合プラズマ質量分析計の試作とその特性 査読

    河口広司, 田中智一. 中村哲成, 水池 敦

    分析化学   36 ( 4 )   271 - 275   1987年4月

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    市販の発光分光分析用の誘導結合プラズマと四重極質量分析計を用いて,ICP質量分析計の試作を行った..3段差動排気とし.インターフェース部にCu又はNi製の試料導入オリフィス(直径0.5mm)とステンレス鋼製のスキマー(直径1.0mm)を用いた.感度向上には,オリフィス,スキマー,イオンレンズ及び質量分析計の軸を精密に調整することが重要であった.水,5%の塩酸,硝酸及び硫酸溶液で測定したバックグラウンド質量スペクトルは,文献に報告されたものとほぼ同様のものを得ることができた.

  • 軸方向観測型水冷トーチを用いる誘導結合高周波プラズマの分析化学的特性 査読

    河口広司, 田中智一. 水池 敦

    分析化学   33 ( 3 )   129 - 133   1984年3月

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    ICPを軸方向から観測するための新しいタイプの水冷トーチを試作し,その分析化学的特性について検討した.このトーチでは,試料導入のための0.7L/minのガス流量を含めて全ガス流量が5.7l/minと少なく,さらにプラズマの熱から集光レンズや分光器の光学系を保護するための特別な工夫は必要なかった.横方向からプラズマを観測する水冷トーチに比べて多くの元素で検出下限が向上した.しかしながら,アルカリ金属によるマトリックス効果がやや大きくなるとともに,検量線の直線範囲も約1桁小さくなった.

  • Analytical Performance of the Water Cooled Torch for the Inductively Coupled Plasma 査読

    H. Kawaguchi, T. Tanaka, S. Miura, J. Xu, A. Mizuike

    Spectrochimica Acta Part B   38 ( 10 )   1319 - 1327   1983年10月

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    ICPのアルゴンガス消費量の抑制を目的として,水冷トーチを試作した.市販の3重管構造のトーチの外側管を切り取り,その代わりに水冷ジャケットをエポキシ系接着剤で取り付けた.これにより,ICP発光分光分析装置に手を加えることなく,試料導入のための1L/minのガス流量を含めて,全ガス流量を5l/minまで抑えることができた.共存元素による影響は通常のトーチと同程度であり,検出下限も多くの元素において同等もしくは向上する結果を得た.

  • Ultrasonic Nebulizer for Microliter Samples in Inductively Coupled Plasma Emission Spectrometry 査読

    H. Kawaguchi, T. Tanaka, A. Mizuike

    Bulletin of The Chemical Society of Japan   55 ( 9 )   3033 - 3034   1982年9月

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    ICP発光分光分析法において,マイクロリッター量の試料溶液を導入するためにバッチ式の超音波ネブライザイザーを試作した.このネブライザーでは,300μLの試料溶液を60秒間以上に渡ってエアロゾルを発生させることができた.通常のネブライザーに比べると安定性が十分でなく,酸濃度の影響も大きかったが,これらは内標準法により補正可能であった.実際試料として鉄鋼標準試料を用いた定量では満足すべき結果が得られ,試料量が限られているような分析に有用であることが分かった.

  • Inductively Coupled Plasma-Emission Spectrometry Using Direct Vaporization of Metal Samples with a Low-Energy Laser 査読

    H. Kawaguchi, J. Xu, T. Tanaka, A. Mizuike

    BUNSEKI KAGAKU   31 ( 5 )   E185 - E191   1982年5月

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    低エネルギー Nd:YAG レーザと市販のレーザー光学系を用いて,レーザ ICP マイクロ プローブ システムを組み立てた.レーザーによる金属の蒸発量を,レーザーパルス照射前後にサンプルの重量を量って求めた結果,金および銀では0.01μg以下,鉛では 130μgになった.試料室と ICPとを接続するチューブの直径および長さは発光強度だけでなく,再現性にも影響を及ぼした.低合金鋼中のクロム、マンガン、ニッケルについて,良好な直線性を示す検量線が得られた。また,それぞれの元素の検出限界(%)は,単一パルスモードで 0.017,0.074,0.025,マルチパルスモードで0.004,0.047,.0.004であった.

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書籍等出版物

  • 基本分析化学

    柘植 新他( 担当: 共著 ,  範囲: 3.2:元素分析法-原子発光法-:pp. 106-113)

    朝倉書店  2004年9月 

  • 誘導結合プラズマ質量分析法

    久保田正明他( 担当: 共訳 ,  範囲: 4章:ICPMS用プラズマ発生:pp. 283-312., 11章:マイクロ波誘導プラズマ質量分析法:pp. 896-920.)

    化学工業日報社  2003年3月 

  • 理工系機器分析の基礎

    保母敏行他( 担当: 共著 ,  範囲: 10章:原子発光法:pp. 91-100.)

    朝倉書店  2001年3月 

MISC

  • 誘導結合プラズマとの邂逅がもたらしたもの

    田中智一

    分光研究   66 ( 1 )   14 - 16   2017年2月

  • レーザーアブレーション/誘導結合プラズマ質量分析法によるバイオイメージング

    田中智一

    分光研究   64 ( 5 )   512 - 513   2015年10月

  • 多元素同時分析型アキシャル測光ICP- AESへの電熱気化法の適用

    田中智一

    分光研究   56 ( 4 )   180 - 182   2007年8月

  • レーザーアブレーション生成粒子捕集/ICP-MSの開発と材料分析への応用

    田中智一

    テクノふくい   ( 73 )   31 - 34   2006年1月

  • 測れないものの計測をめざして

    田中智一

    材料開発ジャーナル BOUNDARY   15 ( 4 )   57 - 59   1994年4月

講演・口頭発表等

  • 洋白製シールドを用いたICP-OESの感度に及ぼすシールド形状の影響

    グエン ハイ ザン,森翼,田中智一

    2022年度北陸地区講演会と研究発表会  2022年11月  日本化学会近畿支部

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    ICP-OESの感度向上を目的として,トーチに装着した洋白製シールドのスリットの本数や幅を変更した。その結果,通常トーチの感度と比較して,シールド装着トーチでは感度が向上する元素がある一方で,感度が低下する元素も見られた。スリットの幅が4 mm,本数が5本のシールドを装着すると,多くの元素で感度が向上し,低下する元素が少なくなった。しかしながら,当研究室の先行研究において元素数は限られるものの,スリットシールドの装着によって5~10倍の感度向上が得られていることから,本研究で2倍程度の感度向上に留まった原因については検証が必要である。

  • SUS304製シールドを用いたICP-OESによるハロゲン元素定量の検討

    森翼,グエン ハイ ザン,田中智一

    2022年度北陸地区講演会と研究発表会  2022年11月  日本化学会近畿支部

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    ICP-OESのトーチにステンレス鋼(SUS304)製スリットシールドを装着し,3種類のハロゲン元素(Cl,Br,I)および5種類のアルカリ金属(Li,Na,K,Rb,Cs)の感度に及ぼす影響を調べた。ハロゲン元素に関しては,励起エネルギーが高いこともあって,通常のトーチとの顕著な差は認められなかった。一方,アルカリ金属の場合は,ホットプラズマよりもコールドプラズマのほうが感度が高くなり,Li,Na,K,Rbはシールド装着及び接地後に最大10倍程度感度が向上した。Cs はコールドプラズマではむしろ感度が低下し,ホットプラズマで感度が向上する結果となった。Csの他のアルカリ金属と異なる挙動を示した点については,今後検討が必要である。

  • 洋白製シールドを用いたICP-OESによるアルカリ金属の定量

    グエン ハイ ザン,森翼,田中智一

    2023年度北陸地区講演会と研究発表会  2023年11月  日本化学会近畿支部

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    ICP-OESのトーチに洋白製スリットシールドを装着し,5種類のアルカリ金属(Li,Na,K,Rb,Cs)の感度に及ぼす影響を調べた。SUS304製シールドの場合と比較して,Csの感度が8~11倍向上した.さらに,洋白ではシールドの接地・非接地に関わらず,アルカリ金属の感度がほぼ同じであったことから,アルカリ金属測定用のシールド素材としては,洋白のほうがSUS304よりも適していることが示唆された.

  • 昆虫食中の微量有害重金属の定量に関する検討

    ルーン ティー テュー フォン,樋掛湧斗,田中智一

    2023年度北陸地区講演会と研究発表会  2023年11月  日本化学会近畿支部

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    近年,タンパク質源として昆虫食が注目されているが,昆虫食に関する安全管理の策定は始まったばかりであり,飼料や飼育環境などによっては安全性を疑問視する声も少なくない.このため本研究では,一般の食品で規制されている微量有害重金属(As,Cd,Pb等)の中のPbを対象に,加圧酸分解法による試料の分解ならびに黒鉛炉原子吸光分析法による定量を試みた.定量結果に結果にばらつきは見られるものの,本分析法によれば一般食品のPbの基準値(3 μg/g)の10分の1以下まで定量でき,昆虫食の分析に有用であることがわかった.

  • 汚泥発酵肥料中の微量有害重金属の定量に関する検討

    山田駿己,丸山 創,田中智一

    2023年度北陸地区講演会と研究発表会  2023年11月  日本化学会近畿支部

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    近年,農作物を栽培する上で欠かせない化学肥料の高騰により,下水汚泥を発酵させてつくられる汚泥醗酵肥料が注目を浴びている.しかしながら,原料である汚泥や産業副産物に重金属等が含まれるなど安全面での懸念がある.そこで本研究では,汚泥発酵肥料中のCdおよびPbの定量を試みた.試料の分解試薬として,「硝酸+過酸化水素」と「硝酸+フッ化水素酸」の組み合わせを検討したところ,後者のほうが残渣なく分解でき,定量結果も大きくなることから,土壌を含む汚泥発酵肥料の分解には後者の組み合わせが有効であることがわかった.

 

担当経験のある授業科目

  • [無機材料科学特論]

    機関名:福井工業大学

  • [環境生命化学特別実験]

    機関名:福井工業大学

  • [環境生命化学セミナー]

    機関名:福井工業大学

  • 環境計測科学特論

    機関名:福井工業大学

  • 環境計測工学

    機関名:福井工業大学

  • 資源リサイクル工学

    機関名:福井工業大学

  • 卒業研究

    機関名:福井工業大学

  • 食品環境化学概論

    機関名:福井工業大学

  • 環境情報学概論

    機関名:福井工業大学

  • 環境情報学演習

    機関名:福井工業大学

  • 無機化学

    機関名:福井工業大学

  • 分析化学

    機関名:福井工業大学

  • 機器分析

    機関名:福井工業大学

  • 無機化学演習

    機関名:福井工業大学

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